なぜ、住宅にも地盤調査が必要なのでしょうか。
せっかく建てた家が傾いてしまう
一生の夢として手に入れたマイホームが傾いてしまう、これはまさに悪夢のような出来事だと思います。
たとえ家そのものにいくらお金を掛けて作っても、地盤の状態次第では地面の中に沈んでしまい、家が壊れてしまうことになります。
あなたがTVや新聞のニュースなどを見ていると時々そうした光景に出会うことがあるはずです。
右の絵のように見てはっきりとわかるように傾いている家はそれほど多くないかもしれませんが、実際に目には見えない程度に傾いている家は結構あるといわれています。
- ドアがきっちり閉まらないで隙間ができる!
- 床に置いたビー球が転がる!
- 障子を閉めたときにきっちりと揃わない!
- 雨どいをきちんと水が流れない!
などの症状があったらその家は傾いているのかもしれません。
なぜそんなことが起こってしまうの?
地面の中がどうなっているのかは、いくら地面をにらんでいても残念ですが見えてきません。
それを調べるために地盤調査をするのですが、これまでは地盤調査をしないで家を建てても、それほど問題にはなりませんでした。
古くから家が建っていた場所などでは大丈夫なのかもしれませんが、これでは、地盤の強さと住宅の重さのバランスが取れているのかどうかわかりません。
そして、バランスが悪かった場合には不同沈下と呼ばれる現象が生じて、最悪の場合には建物そのものにまで影響を与えてしまうことになるのです。
こうしたことから、今後はしっかりと地盤調査を実施して、それから家を建てるということがいかに必要になってきたかということがおわかりいただけると思います。
じゃあ地面を調べるには、どんな調査方法があるの?
地盤調査の方法にはいろいろな種類があります。
一般的に利用されていて知名度も高い方法としては実際に掘って確かめるボーリング調査という方法があります。
この方法では判らないことがないというぐらい、いろいろなことを調べられますが、コストが高いことから一般木造住宅ぐらいの大きさのものを建てるのにはあまり利用されていません。
次に、スウェーデン式サウンディングという調査方法があります。
この方法は住宅ではもっとも多く利用されているもので、100kgのおもりを利用してねじ状の先端部を回転させながら地面に押し込み、そのときの入り具合から地盤の状況を測るというものです。
この方法には人力で行うものと機械式に行うものがありますが、非常に簡単にできる反面、地面が硬いときや、石などがあった場合にそれ以上は測れなくなることがあります。
また、表面波探査と呼ばれる方法もあります。
これは地面に機械的な振動を与えて、その伝わり方についてコンピュータを利用して解析するというものです。
この方法では地面が硬くても軟らかくても測れるというメリットがあります。